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木が腐るメカニズム
家の中に雨が漏れてくる被害として特に重大なのが、建材として使用されている木材の腐食です。それでは「腐食」とはどのようなメカニズムなのでしょうか。
木材腐朽菌とは？
木が腐る原因は「木材腐朽菌」にあります。「木材腐朽菌」という名前の菌が存在するわけではなく、木を腐らせる働きを持つ菌類を総称してそう呼ばれています。空気中や土の中、身の回りのどこにでもいるごく普通の菌であり、そのため対策として周囲から完全に駆除するのはほぼ不可能です。
どんな種類がいる？
木材腐朽菌の種類は木材の腐り方によっていくつか種類があります。代表的な腐り方は、褐色腐朽、軟腐朽、白色腐朽などと呼ばれているものが挙げられますが、他にも様々な腐り方があります。
褐色腐朽は木材に亀裂が生じ、指でつまむと粉状になります。
軟腐朽は常に濡れている箇所、つまり水回りに多く、表面が黒っぽくなるのが特徴です。
白色腐朽は濡れたり乾いたりするサイクルが早い場所や、寒暖差の大きなところでよく起こります。木材が白く変色する特徴があります。
木材の腐食は雨が漏れてきたところから広がっていくことがほとんどですので、応急処置はもちろん、本格的な修理の必要がある場合も急ぐ必要があります。
どんな環境で腐る？
木を腐らせてしまう木材腐朽菌にとって、居心地の良い環境には4つの条件があります。水分・温度・空気・栄養です。この内で特に対策として有効なのが、水分（湿気）と栄養を豊富にしない環境をつくる事です。こまめに換気される場所や風通しの良い場所は木材腐朽菌にとって居心地の悪い環境です。また、木材腐朽菌の栄養は木材に含まれているリグニン・セルロース・ヘミセルロースと呼ばれる成分ですが、雨が漏れることにより湿った木材はこれらの成分が分解されやすくなります。木屑や紙片なども格好の栄養分となりますので、放置しないようにしましょう。陸屋根・ベランダや庭で雨ざらしになっている木製のエクステリアにも注意が必要です。
木材の腐食はとても厄介なものです。腐食のメカニズムを知ることで雨漏りの対策方法も考えやすくなるのではないでしょうか。
